JOURNAL

Yakimono, Circulation life.

Yakimono, Circulation life.

彼が新たに取り組んでいる「うつわ」の制作方法は、いたって原始的で、しかし新しさを感じさせる。自然の石を砂に推し当てた凹みをうつわの型にする。そこにそっと泥を流し、焼いたもの。それは単に石のかたちのコピーとも言える、イメージの具体化ではない「うつわ」。 「両手をすくうように合わせる動作の、自然なうつわの概念をかたちにできたら。」と話す渡辺隆之。はじめは海の砂浜でつくったというそのうつわは、飾らない、葉っぱのお皿のような存在感で、さっと茹でた菜葉や焼いただけの食材が居心地よく映える。実に無理なく、日常に寄り添う、ケの日のうつわだ。The production method of "Utsuwa" that he is working on newly is It is very primitive, but makes us feel new. A natural stone is pressed against sand to make a dent. Gently pour mud and burnt there. These can be said that it is simply a copy of the stone form. It is not materialization of the image. Now he useing white powder of stone to make vessel. However, The first piece of there vessel was made on the sandy beach.They were copy of ground-surface. He said, "I want to express through ceramics for table the concept of a...

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"qualia" glass.

"qualia" glass.

 9年目かな。場所はどこでもよかったんだけれど、美濃加茂にはちょうど実家の土地があって、それでここに工房を作りました。私の場合、ガラスという素材を使って何かを表現したいとかではなくて、なんていう事のない単純なコップでも、何かちょっとしたところ、これの、ここの感じが「なんか良いよね」というものが作れたら良いなと思って。それに当てはまる言葉を探してたら、茂木健一さんの本やったかな、で『クオリア(感覚質)』っていうのを見つけて。それで”qualia-glassworks”という名前にしました。同じようなものがたくさんある中で、ちゃんと言葉では表現できないんだけれど、何かぐっとくる感じっていう。わかりやすく良いもの、というよりはそういうものが作れたら良いなと思っています。  工房は、宅街の一角の静かなエリアにある。インダストリアルなデザインの工房兼住居は二階建てで、庭に面した一階が工房、二階が住居になっている。工房のガラス窓にはqualia-glassworksというゴシック体の英文字が控えめに貼られていて、カーポートに駐車されているのは彼女の愛車、年季の入った白のジムニーだ。自作の道具や作業台が並ぶ作業場は、どれもこざっぱりと無骨なものばかり。アメリカ製の大きな溶解炉、様々な形をした鉄製の道具類、床を這うオレンジ色のコード、業務用の扇風機。実際に、制作の様子を見せてもらう。高温の炉で溶かされたガラスを竿に巻きつけ、息を吹き込み、成形する。柔らかい素材がみるみる形を変え、全身を使いリズミカルに作られていく工程は見ていて飽きない。  ここ数年間、年のはじめにGALLERY crossingでは彼女の個展を開催している。中でも2020年には、独立以来9年間、ずっと作り続けてきた定番のペンダントライトを全面的に見直し、新たに発表するための準備を進めてきた。qualia-glassworlsの作品のラインアップは、独立当初からあまり変化がない。そのことについてたずねると、たくさんの種類を作るよりも、良いと思うものができたら、それをどんどん作り重ねていくのが自分のやり方だと言う。同じ作業を重ねる中で、ここをほんの少し薄くするとか、広くするとか、もっとシャープにするともっと良くなる、そういうことを繰り返す方が、種類を増やすことよりも大事だと考えている、と。その仕事について聞いていると、この、非常に地味なものづくりの姿勢こそが、彼女の作品に宿る「クオリア」の核であることに気づいた。色や形を大きく変化させるのではなく、毎日制作を重ねる中で加えられる微々たる変更点の重なりが、最終的な印象の明らかな違いにつながっている。 最近は改めて、ガラスの照明が好きだなと感じています。実は去年の展示が終わってから、何度も部品の試作を作ってもらっては修正したりして、それに合わせてガラスの形状も何度も作り直しています。極端には変わらないけど、それこそ本当に「クオリア」と言う点ではこの変化は重要かなと思います。実際、細かいところは、前よりももっと良くなってると思う。もちろん9年前より技術も上がっているから、仕上げの加工の仕方も前より時間と手間をかけたりしています。今までは商品を作るという感覚が強かったけど、最近は作品っていう感覚が強くなっていますね。情熱の方向性が変わったというか、大事だと思うポイントが変わってきた感じがしています。全体のサイズが揃っているということよりも、一個一個の形の綺麗さやバランスにこだわることとか。作家として、作っているものを一つの作品として仕上げていくことが楽しくなってきました。

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